子どもが前向きにプレー出来ない : 指導者はここを見直そう!
私は、指導者として、母親として、子どもに関わる幾つかの指導現場を見てきました。
ピアノ、塾、サッカー、テニス、剣道といった現場です。
そして、悲しいことに
最初、やる気満々で、前向きに楽しく取り組んでいた子ども達が、
どんどんやる気を無くし、楽しめなくなってしまう例を、
多く見てきました。
例に漏れず、全ての現場で。
子ども達のやる気の持続は短いから、という見方もできるでしょう。
でも、そうでしょうか。
例えば、
オンラインゲームやYouTubeに関していえば、
子ども達の集中力や持続力ときたら、すごいです。
勉強や習い事の練習はなかなかしないのに、
ゲームやスマホは、連日やめようとしない…というお子さんは、
とても多いと感じます。
ということは、
お子さんの集中力や持続力に問題があるわけではない、ということです。
では、何が原因になり得るのでしょうか。
今回は、指導の仕方についての側面から
お話したいと思います。
・・・
先日、
あるお父様から、小学生のご長男についてのお話を伺いました。
そのお子さんは、
自分のやりたいことにまっすぐに突き進む力を持った、
本当にのびのびとした子どもらしさ溢れるお子さんです。
楽しめる環境では、そのお子さんは、
どんどん前に出て、自分らしいプレーをしていました。
でも、
あるチームに入った後、プレーが変わったのです。
そのチームでは、「勝つ為」という名目で
コーチが事細かにプレーに対するアドバイスをし、
言われたことを言われた通りにやる、ということを
強いられるようになったのだそうです。
そのお子さんは、それが出来ず、一軍から外されてしまいました。
…私の勝手な印象ですが、
きっと彼は、
本能的に
言われたことを言われた通りに…なんてことを
したくなかったのではないかと思います。
きっと
“自由な発想”で動きたかったのだと思います。
そして、それこそが、
子ども本来の「伸びしろ」を
更に伸ばしていくことに繋がるんですよね。
彼は、二軍になったことで、
自分のプレーを変えたりは、今はしていないそうです。
でも、もうすぐ、
一軍の時に行っていた遠征がないことに気づく…
その時にどんな反応をするか…と
お父様は心配していらっしゃいました。
彼は、もともと自分らしさがしっかりアピールできるお子さんです。
それでも、こんな風に、逆風に面しています。
他の子どもの中には、
監督やコーチが言うことに萎縮して、
のびのびと自分らしく出来なくなってしまう子どもも、沢山います。
そんなお子さんは、更に、信頼すべき大人が言う「指導の言葉」に敏感です。
「言われているのだから、言われた通りにしなくては」
そうお子さんが感じて、
自ら”発想する””試す””失敗から学ぶ”ということを封印してしまったら、
やること自体の楽しさは、どんどん無くなっていってしまいます。
・・・
「そのチームに入ってからは、笑顔でプレーしていない。」
お父様は、そうも仰っていました。悲しいことですね…
そんな楽しめない中で、
子ども達がやる気を出して、前向きにできるでしょうか。
あなたのお子さんが、
今やっているスポーツや習い事などに充分前向きになれていないようなら、
一度環境を見直してみてください。
指導者の方も。そして、保護者の方も。
子ども達の発想は、大人の経験や理解なんか全て超えて、
とんでもない可能性を秘めているのです。
お子さんの
“自由な発想”によるプレー
それを”試す姿勢”
試した結果の”失敗”
それらを、
“大人の固定概念” で 消そうとしてしまっていないか…
これを機会に 考えて頂けたらと思います。
・・・
先のお子さんは、
お父様と一緒に時々そのスポーツで遊ぶことで、
楽しさを思い出していらっしゃるようです。
それは、何より素敵なことだな、と思います。
可能性を潰さない為に、笑顔でプレーする機会を
沢山持っていてほしいですね。